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がん保険契約前に必要な知識と重視すべきタイプをわかりやすく解説!

日本人の約半数が ガンにかかる可能性がある

がん保険

現在日本では男女ともに生涯にわたって何らかのがんに罹る人は2人の内1人となっており、約半数の人ががんに罹ることから、がん保険の重要性も非常に高くなっています。

ですが、がん保険は『がんに罹ったときに必ず支払われる』といったものではありません。

支払われる条件の設定、各特約などを契約時にきちんと理解、吟味して契約しておかないと、支払の対象外とされてしまうケースがままあります。

実際にがんと診断されたり、その治療のために入院や通院、手術などが行われたとしても、契約した保険の適用外で保険料が払われない…ということもありえるのです。

そういった事態にならないよう、重要度の高い条件や、どういった場合を想定して各条件を設定してくかのポイントを解説しましょう。

 

がん罹患率からみる性別・年代別の必要性

がん保険

2013年に調査された『年齢階級別罹患率(全部位)』を見ると、がんの罹患率は女性は30代から上昇を始め、50代の半ばまで男性を上回っています。

逆に男性は50代を過ぎる頃に急上昇を始め、60代を超える頃に女性との罹患率が逆転、最終的に80代の頃には女性の倍以上の確率となっています。

これに女性の場合は乳房や子宮など男性に無い臓器があり、最終的ながん罹患率は男性の半分とはなるものの、乳がんは9%の罹患率でおよそ11人に1人がかかる「ありふれた病気」でもあります。

ですので、がん保険は年齢に応じて、随時見直していくべきでしょう。

若い内は保険料の低い『定期がん保険』で問題ありませんが、定期がん保険は罹患率の上昇に伴って保険料が上がっていくのが通例です。

男女ともに、加入しているがん保険は罹患率が上がる前に、保険料の上昇のない『終身がん保険』に切り替えるのがベストだと言えるでしょう。

また、がんの罹患率以外にも、住宅ローンなどを組み責任が大きくなった時には、がんの治療のための休職や退職の可能性を考え、がん保険に入る機会と捉えるのもありでしょう。

●参考

最新がん統計:[国立がん研究センター がん登録・統計]
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

 

終身がん保険のデメリット

がん保険

終身がん保険は契約時の内容が生涯にわたって続くものですが、がんの治療法は日々進化しています。最新の手術や治療法などを受ける場合、古い終身がん保険ではサポートされない場合もあります。

そのため、金銭的に余裕があったり、特定がんの多い家系などでしたら、医療技術の向上に対応できる定期保険を組み合わせて使うことをおすすめします。

 

重視するべき給付金のタイプ

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がん保険は大まかに2つのタイプに分かれています。がんと診断されたときに給付される『診断給付金』重視タイプと、入院した日数に応じて給付される『入院給付金』重視タイプです。

以前はがんの治療となると長期入院が必須であったことから『入院給付金』タイプが主流でした。

しかし近年は医療技術の進化により、平均入院日数の短期化が進み、入院せずに通院で行える治療法も増えてきました。

現在では、がんと診断された時点で支払われる『診断給付金重視タイプ』の方が人気があるようです。

入院給付金タイプは入院が必須となるため、入院しなかったときには保険金が一切支払われません。しかし診断給付金タイプは、がんの診断が確定した時点で必ず支払われるという安心感があります。

また、診断給付金の保険料を高めに設定しておけば、支払われた保険金を元に、現状に合わせて治療の方針を選ぶことができます。

それぞれにメリット・デメリットはあるものの、診断給付金重視タイプの保険の方が、治療の自由度が高まると考えられます。

がん保険

さらに、特約で付けられるホルモン剤治療や、抗がん剤治療も実際のがんの状態や治療法の確定までは病院ごとに異なり、特約通りの治療法を受けられなかった場合には保険金が支払われません。

この場合、診断給付金を高めに設定しておけば、特約を付けずに診断給付金で特約のカバーをすることも可能です。

もちろん自身の健康状態や体質などは、個人により大きく異なります。

女性の場合などは乳がんなどの女性疾病もあるため、性別に応じてある程度は特約(上皮内新生物に関するものなど)も考慮しておく必要があるでしょう。

 

がん保険の主な補償

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診断給付金(一時金)

がんと診断されたときに50~100万円程度のまとまったお金が受け取れます。

 

入院給付金

がん治療で入院したときに『入院1日につき1万円~』と入院日数に応じてお金を受け取れます。

 

手術給付金

がんの手術を受けたときに、10~20万円などの設定された金額を受け取れます。

 

通院給付金

がん入院後の通院やがん治療のための通院に対して『通院1日につき1万円~』と通院日数に応じた金額を受け取れます。

 

治療給付金(抗がん剤、ホルモン剤、放射線等)

抗がん剤治療、ホルモン投与、放射線治療など特約として決められた治療を受けたときに、所定の金額を受け取れます。

 

がん治療で必要となる代表的な治療費

がん治療のどういった場面でどのくらいお金がかかるのかを解説します。

がん保険

 

手術による治療費

10~20日の入院で医療費の自己負担は通常20~30万円程度と言われています。

健康保険の高額療養費制度を使えば、一ヶ月の自己負担額は平均的な所得の会社員で7~9万円程度に抑えることもできるでしょう。

 

放射線治療、抗がん剤治療などの治療費

放射線治療はがんの状態にも大きく左右され、1~2回で終わることもあれば、1~2ヶ月かかることもあります。更に抗がん剤を使用した場合、短くても数週間、長ければ数ヶ月はかかります。

月に10~20万円といった治療費が何ヶ月も続く場合は、上記の様な高額療養費の制度を使ったとしてもかなりの負担となるでしょう。

 

再発や転移の場合の再治療費

がんは他の病気と異なり、一度完治したとしても、再発したり転移が見つかったりするやっかいな病気です。そのたびに手術を行ったり抗がん剤を使用すると、かなりの出費となってしまいます。

 

先進医療を使う場合の治療費

重粒子線治療、陽子線治療、ワクチン治療など、常に新しいがんの治療法が日々研究されています。しかし、それら先進医療は保険の対象外となることも多く、全額自己負担となるケースが多いです。

最も高額とも言われる重粒子線治療などは、平均で約300万円ほどかかります。受けられる病院も少ないため、移動のための交通費も合わせると、かなりの負担になるでしょう。

 

がん治療で発生した心身の回復のための費用

がんそのものの治療は上手くいったとしても、QOL(Quality of Life:生きることの質)を重要視する場合、それらのケアにもお金は必要です。

例えば抗がん剤によって抜けた頭髪をカバーするための医療用カツラ、乳がん治療後の乳房再建術、万が一治療が難しい場合での痛みの緩和などがそれにあたります。

特約を検討する際も、自分が実際にがんになった時をイメージして「自分だったらどういう治療の選択肢をとるか、どういったケアを望むか」を明確にイメージすることが大切です。

 

実際にがんになったときに役立つがん保険の最低条件

がん保険

自動車の任意保険で一番重要なのは『対人・対物無制限』であることだと言われています。

被害者を死なせてしまったり、住宅など高額な品物の破損は、強制である自賠責保険だけではまかないきれず、お金はいくらあっても足りません。そのため対人・対物無制限は必須となっています。

また、家電の延長保証についても修理保証が使い減りするタイプより、何度修理しても期間内は無料なタイプの方が実用的です。

同じようにがん保険についても、重視しておくべきいくつかの項目があります。

 

診断給付金が何度でも出る

がんは、一度治療しても再発や転移など何度も発生する可能性のある病気です。さらには、2回目以降の方が治療にお金がかかることも珍しくありません。

ですので先に家電で例えたように『診断給付金』が1回限り(使い減り)ではなく、何度でも出る保険を選んでおくべきでしょう。

 

長期間の通院治療も考慮する

たしかにがんの治療は進化して、比較的短期間で終わるものも増えてはきました。しかしそれは良性の腫瘍だったり、軽度ながんである場合のことが多いです。

健康診断などを定期的に受け、早期にがんを発見できる環境であれば良いのですが、全ての人が同じようにできるわけではありません。

がんの発見が遅れたり、年齢が若いためにがん細胞の成長が早かった場合には、治療に時間がかかってしまうこともあるでしょう。

状況に応じて、長期間の通院や入院、抗がん剤などの使用も含めた通院/入院の給付金、抗がん剤・放射線・ホルモン剤治療の給付金なども考えておく必要があるでしょう。

 

罹患率の考慮・時代の進化に合わせる

冒頭にあげたように、女性は30代から、男性は50代からがんの罹患率が上昇を始めます。

保険料が上がるのも同じ時期からなので、それら年代を目安に保険料が一定の終身保険に切り替えることをおすすめします。

または終身保険をベースにして、主に最新医療を受けるために足りない部分を定期保険で補う形で使用するのも良いでしょう。

 

まとめ

がん保険

同じ『診断給付金』でも、各保険会社によって支払われる条件が異なります。

ですので、初回は『がんの診断が確定した時点で支払われるもの』2回目以降も『(1~2年経過後など)支払い条件のないもの』を選ぶのが良いでしょう。

診断確定時点でまとまったお金をもらえれば、それを元に治療関連の費用に充てられます。

逆に、高額の支払いが保証されていても、条件が細かくその条件外に該当してしまうと1円ももらえないことだってありえますので、できるだけ少ない条件のものを選ぶことが重要です。

他社と比較したり約款を細かく見ても不明な点があるようでしたら、保険の契約をする前に保険販売員や保険会社に質問して、条件をしっかり確認しておきましょう。

がん保険

 


ライター名 :大隈
プロフィール:大手生保会社に1999年から2004年まで6年間勤務し、一般職から業務職に昇進、代理店営業担当しつつコンサルティングも勉強していました。保険で貯蓄ではなく、用途に応じて別々で準備すべしという考え方です。

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